実録マスターマインディング

とっても面白く学習効果も高い通学コース。そしてその中でもっともエキサイティングなのがソフィー・メソッドの一つ「マスターマインディング」。いわゆる「ディスカッション」とは違い、「文殊の知恵」を紡ぎだす会話の仕方です。その実際の様子を書きおこしてお届けします。

マスターマインディングした本

Awaken the Giant Within by Anthony Robbins   Creating Customer Evangelists by Ben McConnell, Jackie Huba

読前マスターマインディング

自分が「エバンジェリスト」になると

こんにちは。 さて、一週間ごぶさたです。 前回から、今回までの間に何か変化はありましたか?
直子
はーい。 わたし、言いたいことがあるんですよ。
何?
直子
Evangelistを読んでみて、わたし、自分自身をエバンジェリストだ、 って考えるようにしてみたんですよ。 そうしたら、なんだか楽しくなってきちゃったんです。
Fさん
なんでですか?
直子
だって まずは自分の会社の提供しているものを、 自分が一番愛している、っていうことを 改めて認めるっていうことでしょ。それって。
うん。
直子
そしたら、同じ会社で働いている人たちが、 すごい人たちだ、ってもっと思えてきたんですよ。 そしてここに通ってきているみんなもすごい人たちだって。
ほほー。
直子
なんだかみんな、自分がすごい人たちやすごいものに囲まれているんだ、 っていうことに改めて気づいたんです。そうしたら楽しくって♪
一同
なるほどーっ!
直子
わたしマッキントッシュのパソコン使っているでしょ。 で、エバンジェリストの本には 実例としてアップル社のことがよく出てくるから、 実感としてもよくわかるんですよね。 Mさんもマックユーザーだから、 先週はその話でも盛り上がったし。ね?
Mさん
そうですよねー。
先週、なんかその話を聞いて、 なんかマックいいなあ、って思っちゃって、 思わず「マック・ファン」っていう雑誌買っちゃった。 マック持ってないのに。
直子
なんかソフィーのみんなにiPhoneの話も 一生懸命してましたもんね。
そう。ホームページとか調べちゃってさ。
直子
わたしたちのエバンジェリズムが伝染したんですね。
うん。 そうそう、 アップルでは、「エバンジェリスト」っていう役職名が存在するんだって。
Mさん
それはIT業界では、 結構ふつうに存在するんですよ。
一同
そうなんですか?
Mさん
ええ。もともとはアップルが使い出した最初なんでしょうけど、 マイクロソフトなんかでも、もう何年もその役職があるんです。
じゃあ、言葉としては決して新しいものではないんですね。
Mさん
そうですね。 でも、口コミしてくれるお客さんを「エバンジェリスト」として、 体系だててまとめた本はなかったかもしれない。
エバンジェリストの考え方って、 あえて一言で言うと、 正直にいいものをつくり、お客さんのことを信頼する、 ということだと思うんですよ。 ちょうど今、「相手を信用しないよりは、 信用したほうが、最終的には得をする」 というような内容の本を読んでいるんですよね。
Mさん
へえ。
なんか世の中が、 実はそういう「いい方向」に向かっているような気もするんです。
えり
ちょうど昨日読みはじめた、Zig Ziglarの “The Secrets of Closing the Sale”という本があるんですけど、 その本に書いてあったことを思い出しました。 人が買わない理由のひとつは”No Trusut”だ、って。 Trustがなんか、キーワードな気がします。

読後マスターマインディング

相手に「メタファー」を聞くには?

では、どんな発見がありましたか?
Fさん
わたしたちは”Awaken the Giant Within”の” metaphor(比喩)”のところを読んだんです。
えり
面白かったですねー。
どんなところが?
Fさん
この前、この洋書塾の中で、 自分の「時間の”metaphor”」を考えたんですよ。 そしてそれをより自分にとってempoweringなものに変える、 ということをしたんですが、 とっても良かったんです。 だから、まわりの人にもこれを聞いてあげよう、 と思ったんですが・・・
一同
ふむふむ。
Fさん
でも、こういう場所だと聞きやすいですけど、 普段の会話で、どうやって切り出していいのか、 と悩んでいたんです。
直子
いきなり聞いても不自然ですものね。
Fさん
ええ。でも、今日読んでみて、それがわかりました。
どうして?
Fさん
ちょうどそういうことが書いてあったんですよ。
書いてありましたっけ?   (Fさんの本を覗く)
Fさん
ここに。
ああ、ここのことね。
Fさん
ここで、出てきた面白い話なんですけど、 アンソニーのセミナー中に いちいち文句を言ってくる受講者がいたんですよ。 空調が寒いとか、そういうちょっとしたことで。
直子
それで?
Fさん
で、「どうしてそんなことばかり言うんだろう?」 と彼は思ってその受講者の女性にいろいろ質問してみたんです。
一同
(興味津々)
Fさん
What are you trying to get? (結局何を求めているの?) のような質問をしてみたり、 最後にはその人の人生のmetaphorを聞いてみたり。
直子
そうしたら?
Fさん
そうしたら、彼女の人生のmetaphorは「船」だったんです。 「人生は船のようだ」と。 そして「船はちょっとでも穴があると、 そこから少しずつ浸水して、やがて船を沈めてしまう」、 とも思っていた。
直子
ほー。
Fさん
だから、彼女は空調の温度が適切でないことは 「船の小さな穴」なので、 ちょっとしたこと、がとても重要なわけです。 そこでアンソニーのセミナーという「船」が その小さな穴で沈んでしまわないように、 一生懸命穴を知らせてあげようとしていた、と。
えり
つまり親切でその行為をしてあげていたかもしれない、 ということですよね?
一同
ほほー!
人生のmetaphorを聞くことで、 彼女が求めていたものが、よくわかったんですね。
えり
人間のすべての行為には positive intent(肯定的な意図)がある、って言っていて、 それがこの彼女の場合は「小言を言う」ことによって 「船の沈没を未然に防ぐ」ことだったんだよね。
一同
おもしろい!

「カスタマー・プラス・デルタ」??

Creating Customer Evangelistのほうは、どうでした?
Mさん
この本、理論的にしっかり説明もされているし、事例もたくさんあるし、 とってもバランスがいいんですよね。
直子
読みやすいですよね。
Mさん
そうなんです。 そして今日読んだところは「カスタマー・プラス・デルタ」っていうところ。
一同
「カスタマー・プラス・デルタ」?
Mさん
要するに「お客さんの声をしっかり聞きましょう」っていうことです。 たとえば不満とかをもらったときに、不満を聞いて終わりではなく、 じゃあ、どういうものを求めているのか、積極的に聞いてみる、とか。
おととい見たアンソニー・ロビンズのDVDの中で、すべてのコミュニケーションには 2つの側面がある、と言っていたのを思い出しました。
えり
コメントとリクエストでしょ。
そうそう。DVDの中である女性がだんなに文句を言う場面があるんですが、 「コメント」としてとらえると、文句にしか聞こえない。 ところが「リクエスト」として考えると、その文句をいうことで、 自分にどうしてほしいか、というところに頭が行く。
えり
そうすると、「文句から自分を守ろう」という防御の姿勢ではなく、 「何を求めているんだろう」と、 相手に対してオープンな姿勢になってくるんだよね。
うん。 お客さんの不満に関しても、同じだな、と思いました。 単にコメントとして考えたら不満にしか過ぎないけど、 リクエストとして考えたら、 これほど会社にとって有益なものはない、って気が付く。
Mさん
なるほど、そうですね。
直子
とにかくこの本は、具体的な事例が多くてわかりやすい。
Fさん
それを読んだら、すぐに仕事に生かせそうですか?
Mさん
ええ。 たとえばお客さんにどんな質問をすべきか、 など具体的なことまで落とし込まれているんで、 きっとヒントが見つかると思います。
直子
なんだかわたしたちこの本のエバンジェリストになってますね。
一同
爆笑
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