『7つの習慣』を深く理解したいなら絶対に原書を読むべし!

【内容の要約】

  1. 『7つの習慣』は確かに面白い
  2. しかし翻訳には「限界」がある
  3. 『7つの習慣』の中の「翻訳の限界」の例:”Be Proactive”について
  4. 『7つの習慣』を深く理解したいのなら原書を読むしかない!

7-habits

1.『7つの習慣』は確かに面白い

最近『7つの習慣』のマンガ版が売れているようです。私もコンビニで見つけて買って読んでみましたが、なかなか良い本でした。

まんがでわかる 7つの習慣

実は私は数ヶ月前まで『7つの習慣』の原書を読んだことがありませんでした。これまで何百冊もビジネス洋書を読んできているのなら、とっくの昔に読んでいてもおかしくないのに、と思うかもしれません。

でも、以前日本語版を読んでみた時に、正直言ってあまりピンこなかったのです。「なんでこの本がそんなに人気があるのかよくわからないな〜」という印象でした。だから原書にも手を付けていませんでした。

ただ、最近このマンガ版が売れている様子を目にしたり、知り合いから、私たちの英会話スクールと『7つの習慣』の著者・スティーブン・コヴィー博士の効果的なコミュニケーション考え方がよく似ている、と言われたりしたこともあって、急に読んでみたくなりました。

それが数ヶ月前です。

原書を読んでみてはじめて「なるほど確かにこれは良い本だ」とわかりました。

理路整然としていてわかりやすい文章でありながら、誠実にまっすぐと心の奥底にしみてくるような響きがコヴィー博士の文章にはありました。

日本語訳を読んでピンと来なかった本でも、英語の原書を読んでみたらすごく面白かった、という本は数多くあります。そして『7つの習慣』は間違いなくそのうちの一冊でした。

 

2.しかし翻訳には「限界」がある

これは「翻訳が悪い」ということを言っているのではありません。もちろん翻訳があまり良くないために原書の魅力が失われているものもたくさんあります。しかし『7つの習慣』に関しては、翻訳はむしろすばらしく、特に2013年に出た「完訳版」は一語一句かなり吟味して訳された感じがあります。

ただ、翻訳には限界があります。

ひとつの言語から別の言語に訳す際には、かならず情報の「劣化」は起こります。別々の言語はそれぞれの単語の「守備範囲」は微妙に違うため、完全にピッタリ翻訳するのは不可能なのです。

たとえばあなたが大好きなアメリカのロックバンドがいるとしましょう。そしてそのバンドの一曲が大好きで聞きたくなったとします。でも、その歌を「英語がわからないから」という理由で、日本語に翻訳された日本人が歌っている歌を聞きたいと思うでしょうか?

おそらくそんなことはないはずです。日本語に翻訳された日本人が歌っているその歌は、曲自体は一緒でも言葉の意味や伝わってくるものは全く違ったものになってしまっているはずです。歌詞の日本語訳は原曲の歌詞の意味を理解するのに役立つかもしれません。でも、曲自体は英語のもとの原曲を必ず聴くと思います。

本もまったく同じことが言えます。

どんなに良い本も翻訳されたものは、実際には「別の本」になってしまっています。本当にその本の良さや著者の真意を理解したければ原書を読むしかないのです。

 

3.『7つの習慣』の中の「翻訳の限界」の例:”Be Proactive”について

『7つの習慣』の中で具体的な例をひとつ挙げましょう。

成功者が身につけている7つの習慣の中の一番目の習慣に “Be Proactive”というものがあります。これは日本語版では「主体的である」と訳されています。

ただ「主体的」という言葉は、若干 “proactive”という英単語とはニュアンスが異なります。

日本語で「主体的」と言う場合、誰かに「やりなさい」と言われたことを、嫌がらずに前向きな気持ちできちんとやることも、「主体的」だと言えると思います。

ところが英語の場合こういう場合は “proactive”だ、とは言いません。

“proactive”は誰にも言われないだろうことや、誰も考えつかないようなことを自らの意志を持ってどんどん前のめりでやっていく、というようなイメージがあります。

比喩的に例えて言うのなら誰かが「風」をまわりから送らなくても自ら「心の炎」を燃やし続けられるような人やそういう人の行動は”proactive”と言えるでしょう。

誰かが「風」をまわりから送らないと「心の炎」を燃やせない人は”reactive”です。もちろん誰かが「風」を送っても「心の炎」を燃やせない人も”reactive”です。

かなり抽象的な例えになってしまいましたが、なんとなくでも感じがつかめたでしょうか?

あえて日本語にするなら「超主体的」とでもすればいいのかもしれません。

とにかくこのように、ひとつの英語を完全にぴったりとした日本語に訳すのは不可能なことが多く、ひとつひとつの単語についてこのような説明を加えることも翻訳本の中では不可能なのです。

 

4.『7つの習慣』を深く理解したいのなら原書を読むしかない!

このひとつの”Be Proactive”という表現の例からも、『7つの習慣』の真意を知りたければ原書を読むしかない、ということがおわかりいただけるのではないでしょうか。

幸いにして、私たち日本人は中学校で3年間英語の基礎を学んでいます。『7つの習慣』のような一見分量がありそうな英語の本も、基本的には中学3年間の英語力があれば読んで理解して自分の生活や仕事に生かすことは可能です。単語は中学生の時には習わなかったものがたくさんあるかもしれません。でも、使っている文法の9割以上は中学生の時に習っているものなのです。
ただ、「読み方」は学校で習ってきた「一語一句訳す」というやり方とは違うやり方でないと読んでいくことは出来ません。しかし、これも幸いにもこの「読み方」は比較的短期間でマスターすることが出来ます。

もし興味があればこのブログ内の別記事でいろいろと書いてある「洋書の読み方」を参考に『7つの習慣』の原書The 7 Habits of Highly Effective People: Powerful Lessons in Personal Changeに挑戦してみてください。

非常にきれいなストラクチャーがあり、全体像がつかみやすく「全体→部分」という流れで読み進んでいけば、「意外と読めた!」という経験が出来る人は少なくないと思います。