こんにちは。ソフィー・ジ・アカデミーの三浦友美です。ソフィーの洋書テキストとして新たにラインナップに加わる ”Together” の翻訳書である『孤独の本質 つながりの力』の編集を担当された英治出版の上村 悠也(かみむら ゆうや)さんを、5/31(土)、ソフィー恵比寿校にお招きして、読書会&インタビューを開催しました。
準備
満員御礼のため、恵比寿校の教室を目一杯使って、椅子を配置。書籍のディスプレイ、プロジェクターのチェック、ワークシートや行動カードをクリップボードにはさんで準備をしました。英治出版さんからはリーフレットも、ご提供いただきました。
カフェコーナーには、休憩時間用に、サラダホープやルマンドなど、新潟のお菓子をご用意。こわれやすいものばかりだったので、スーツケースの半分を使って、長岡から大事にお持ちしました。
英治出版さんと打ち合わせ
英治出版から、プロデューサーの上村さんと、エバンジェリスト中西さん、おふたりが到着されて、最終打ち合わせ。
『孤独の本質 つながりの力』の序文に、「目の前の相手に集中しよう」「与えること、受け取ること、両方ともつながりを強める」など、今回の読書会にぴったりの部分があったので、と、序文の内容を引用した読書会のグランドルールのスライドも作ってきていただきました。
読書会の意図も確認でき、場の準備も万端です。
第1部 読書会
イベント開始30分前に教室オープン。
大雨が降っていて心配していましたが、みなさん集合時間前に無事到着。
今回は、オンラインクラス、長岡通学クラス、通信コースのみなさんが集まったので、お久しぶりの方、はじめましての方など、それぞれ自己紹介をされたり、早速、交流されていました。
開始時間になり、英治出版のおふたりにご挨拶いただいた後、上村さんのファシリテーションで、読書会がはじまりました。
本の概要をお聞きしてから、リーディングタイムへ。
目次をながめ、読みたい箇所を決めてから読み始めます。
ソフィーではふだん、英語の本を読むので、みなさんで日本語の読書をするのは新鮮な感じでした。
付箋を貼ったり、メモを取ったり、集中&自分とのつながりの時間です。
リーディングのあとは、ソフィーのクラスと同じように、読んだ内容をシェアするマスターマインディング。気づきや学びを共有しながら、知恵を紡ぎ合います。
読んでシェア、を繰り返し、あっという間に読書会が終了。
全体で輪になって、おひとりずつ、感想などをお話しいただきました。
「◯ページにあった、▢▢のところが、」というシェアのときには、みなさんでパラパラっとページをめくり、付箋を貼ったり、アンダーラインを引いたり。
同じ本でも、自分と違う気づきや学びがあり、それらを共有することで、一人ではできない学びができる。
そうしたところが、読書会のいいところですね。
第2部 編集者インタビュー
参加のみなさんから事前にいただいた質問をもとに、上村さんに、本づくりの裏側をインタビュー。
「だれに届けるのか」「どんな本にしたいのか」を社内で何度も話し合い、フィードバックをもらいながら決まったというタイトルは、原書の内容や雰囲気をしっかりと伝え、かつ、日本の読者に響くものに。
また、カバーデザインを依頼したデザイナーさんに、読者の方に本を届けるにあたって大切にしたいことなどを共有したというエピソードは、お聞きしていて、ソムリエがワインを形容する感じにも似ていました。
色、フォント、紙質、文字の位置など、言葉にならないことも形にしていくクリエイティビティは、デザイナーさんとの信頼関係の中で生まれていくものだそうです。
どちらも正解がない、ひとつしか選べないもの。
読者である私たちは、最終形の1タイトル、1デザインしか知ることはありませんが、本を読むときには、本の中身はもちろん、外見も、携わった方たちの思いを感じながら手にとって読みたいなと思いました。
後半では、編集者のお仕事についてご質問。
上村さんが本のプロデューサーになったきっかけは、社会をよくするために頑張っている人を応援したい、という思いがあったからだそう。
そして、もともとご自身も読書が好きで、気づいたら自分の本棚が英治出版の本だらけだったとか!
ご縁としか言いようがありませんね。
ー 著者が書きづまった瞬間が、この仕事の醍醐味を感じるとき ー
本ができあがったときはもちろんですが、それ以上に、こうした瞬間を大切にしていらっしゃるとのこと。
書き手が限界を超えるときに立ち会えたとき、そしてその限界を一緒に超えたとき、大きな喜びを感じられるのだそうです。
参加後アンケート
ソフィーでは洋書を読み、読んだ内容から得たヒントやアイディアをもとに行動を決めます。
今回のイベントでも、本を読み、インタビューを聞いて、行動してみたいことを決めました。
行動
- ありのままの自分の場所と親切の力の実行
- どんなふうに子育てをしたら将来孤独にならない子になるかを調べたい。
- もう少し自己開示してみる。
- 他の方が印象に残った箇所も、とても良いところだったので、もう一度ノートにまとめて読み返します。紹介してある社会活動も書き出したいです。
- 本の中で紹介されていたプログラムを来年度の研修のセミナーに取り入れる。
- 自分を知る。一歩引いて自分に問いかけ、他者とのつながりも含めて、自分の価値を考える。
- 本来の自分に反することのない意思決定をし続けられるよう、自分の行動を正直に眺め、記録する。
- オンライン中心の職場でも、話しやすい、助けを求めたり、自己開示しやすい環境を作る。
- 自分の「つながり」を見直す。
- 家にある買っただけの本たちを読む。紹介いただいた本も読んでみたい。
- 自分の感情を観察する、感情について勉強する。
- 公園のラジオ体操に入ってみる。自身もなにかイベントを開いてみる。
また、参加されたみなさんから、イベントの感想も書いていただきました。
感想
- ほとんどの方が孤独に対して関心を持っていることに気づいた。どんな社会課題に関心があるかも聞いてみたい。
- 出版の裏側が知れてよかった。他の人とシェアすることで理解が深まった。
- みんな同じようなことを感じているということに気づいた。また、「自分とつながる」部分を選んだ人が多かったのが印象的でした。このような会をぜひまた。
- みなさんの話を聞いて、自分の居場所を必要している方が多くいて、何か変えたいと思いました。
- 編集者の方の苦労と、いろいろな方が関わって本が出版されるのを聞けて貴重な時間でした。
- 外側より先に内側を整える(自分を知る)ことの重要性に気づきました。
- 楽しかった!1人で読んでいるときと比べて、いろんな方々の考えや気付きのおかげで学びが深まった。
- 1冊の本が出版されるためには多くの人が関わっているのだと知りました。
- ソフィーは違う本を読んでシェアすることが多いですが、今日は同じ本を読んでシェアする会でしたので新鮮でした。より深く本と向き合える気がしました。
- 本自体も素晴らしかったですし、皆さんと感想を共有できたこと、本の出版までのお話を聞けたことがとてもよかったです。同じように出版関連のイベントがあればまた参加したいです。
本と一緒に集合写真。楽しく充実した時間でしたね!
懇親会
焼き立てピザなど、おいしいイタリアンがいただける、恵比寿駅 西口のレストラン、チムチムへ。イベントの感想や、人とのつながりについてのお話をしながら、交流しました。
懇親会会場は、英治出版さんのオフィスと同じビルということで、オフィスにもおじゃまさせていただき、初期から最近出版されたものまで、歴代の書籍を見せていただきました。
上村さんからご紹介いただいたものや、ソフィーの洋書テキストの翻訳を手に取ったり、気になるテーマのものを見つけたり、みなさん真剣にご覧になっていました。
最後に
『孤独の本質 つながりの力』の原書、”Together: The Healing Power of Human Connection in a Sometimes Lonely World”の講義は、通信コースは2025年8月、オンライン・長岡通学クラスは9月から受講スタートとなります。
こちらもお楽しみに!!