
こんにちは。ソフィー・ジ・アカデミーの三浦友美です。ソフィーの洋書テキスト “The Culture Map” の翻訳書である『異文化理解力』の監訳者 田岡恵さんと、編集を担当された英治出版の山下智也さんを、ソフィー長岡校にお招きして、読書会&インタビューを開催しました。
準備
椅子の配置を確認し、プロジェクターのチェック、書籍と、ワークシート、名札を並べて、参加者をお迎えする準備完了です。

前日は嵐のようなお天気でしたが、当日は、朝からまぶしいくらいの秋晴れとなりました。

イベント開始30分前に教室をオープン。新幹線でいらっしゃった方から順に到着されました。
今回は、オンラインクラス、長岡通学クラス、通信コース、そして卒業生の方も集まったので、お久しぶりの方、はじめましての方など、それぞれ自己紹介をされたり、早速、交流されていました。
第1部 読書会
開始時間になり、ゲストのお二人に自己紹介をしていただいた後、読書会スタート。ソフィーのクラスの短いバージョンで、リーディングとシェアのパートを2回繰り返しました。
まずはリーディングタイム。

ソフィーでふだん、洋書を読む時に使っているソフィーメソッドで、「ななめ読み」をしていきます。
表紙や裏表紙に目を通し、目次をながめ、読みたいところのフォーカスを決めて、ななめ読みスタート。

パラ、パラとページをめくる音が聞こえる中、ハイライトを引いたり、メモをしたり、付箋を貼ったり、それぞれの方の読書スタイルが垣間見えました。

リーディングのあとは、ソフィーのクラスと同じように、小グループで、読んだ内容や気づきをシェアする「マスターマインディング」。
良い意図を持って場に参加し、建設的な対話を行うことで、一人では気づかなかったようなアイディアを思いついたり、知恵を紡ぎ合うことができます。


ゲストのお二人にもマスターマインディングの輪に入っていただきました。

ゲストのお二人:左)山下さん、右)田岡さん
読書会の最後は、全体で輪になって、お一人ずつ、印象に残ったところや感想をお話しいただきました。
仕事や留学の時に文化の違いに悩んだこと、相手に興味を持ち、違いを理解することの大切さ、日本の中や地域にもある異文化の体験など、さまざまな視点を交換すると同時に、ご自身の経験をお話しくださる方も多く、お互いを知り合う時間ともなりました。
第2部 インタビュー
インタビューでは、ゲストのお二人に、
・『異文化理解力』が生まれた経緯、この本との出会い
・この本の中で特に印象的だったところ
・タイトルがどのように決まったか、どんなところを意識して本作りをされたか
・読まれた方、学ばれた方、読者の反応・反響
などをお聞きしました。


自分が読んだ本の作り手に、直接お話を聞くことができる貴重な機会。みなさん真剣にお二人のお話を聞いていらっしゃいました。
お二人のこの本への思いや、知見、また出版までのプロセスなどの裏話もお聞きすることができ、この本の素晴らしさを改めて確認する時間となりました。
また、『異文化理解力』その2、は出ないのでしょうか?と質問したところ、アジア編を作ってほしいという声などがある、とおっしゃっていました。第2弾、実現するといいですね!
行動決めと参加後アンケート
ソフィーでは洋書を読み、読んだ内容から得たヒントやアイディアをもとに行動を決めます。今回のイベントでも、本を読み、インタビューを聞いて、行動してみたいことを決めました。
行動
- 台湾とシンガポールのビジネス文化の背景を調べる
- 最後の8章を読む!タイムスケジューリング
- 昔の同僚にメールをする
- 本が面白かったのでもっと読みたい。著者の実体験やエピソードなどコミュニケーションや話し方、伝え方の参考にしたい。
- 日本の本社と当社(アメリカ)の相性マップを作成する
- 職場の同僚と組織文化について話してみる
- ドイツ企業のクライアントと合意形成について考える
- エピソードに注目して英語版、日本語版を読み比べる。自分と相手がマップのどこにいるか置いてみる。
- 快・不快を書き出してみる、場面毎に。共通すること、違うこと、いろいろ気がつくと思います。
- 自分の快・不快を考え、他者のも配慮する。
- 夫に内容をシェアする。
- 小学校6年生の息子に『異文化理解力』の内容を自分の言葉で紹介する。
- 職場で「異文化に思える人」との時間も楽しんでみる!
また、参加されたみなさんから、イベントの感想も書いていただきました。
感想
- 初見では、国名ごとに特徴が書かれていて、ステレオタイプが強くなってしまうことを心配しておりましたが、「人を理解するだけでは不十分である。文化を理解することはまたそれとは別の視点となる」ことを知り、新しい気づきがありました!
- いろんな仕事で異文化の人と働く方が苦労されているのが実感できました。自分は文化的に楽な職場で働いていると気づきました。
- 手元に本がくるまでのプロセスに思いをはせることができ、今後、今回の本はもちろんこれ以外の本への見方が変わる気がします。(単なる消費者ではなく提供者の視点を得られました)
- たくさんの人に会えて良かった。昔、留学していた頃とか海外の人と仕事でやり取りしていた時のこととか思い出しました。
- 田岡さんがCulture Mapと出会った経緯、英治出版と出会ったお話、本のタイトルの重要性などのエピソードがとても興味深かったです。
- 日本語版で読んでみて、エピソードも詳しく理解できました。
- 合意、意思決定など、以前も読んだけど忘れていた内容を改めて学ぶことができた。仕事や日常生活に生かしていきたい。
- 改めてCulture Mapの魅力を感じました。本の使い方、出版された方の想いを知れて、自分もこの本を活用して行動しようと決められました。
- クラスでカルチャーマップを読んでいた時のことを思い出して、あのころのジャーナルを読み返したいと思いました。次のクラスでやります。
- 多くの方が異文化と相対している事が良くわかった。
- もう一度日本語で読むと深く入った。
- 文字で、文章で文化による違いが説明されていて、すっきり腹落ちしました。
- 山奥のローカルな地域に住んでいる自分と異文化理解が結びつくのか疑問でしたが、読書会で取り上げられた『異文化理解力』というテキストの奥深さのおかげで、地域の文化と自分自身の地域内での立ち位置を相対化して見ることができるようになりました。 結果的に参加して大正解でした!
- とても楽しかったです。みんなで同じ日本語の本を読んでマスターマインディングするのは初めての体験でしたが、とてもワクワクしました。大きな輪になって感想を言う場面は少し緊張しましたが、さまざまなお話が出て面白かったですし、「参加した感」がより出て、良かったと思いました。
本と一緒に集合写真。みなさん、いい笑顔です!楽しく充実した時間でしたね!!

懇親会
懇親会は、ブック&ワインパーティーということで、本とワイン、長岡の食を楽しみながら交流しました。
山下さんには、英治出版から出ているソフィーの洋書テキスト関連のものと、ソフィー生におすすめの書籍をご用意いただき、「ブックコンシェルジュ」をしていただきました。

田岡さんには、ご主人が醸造長を務める八ヶ岳はらむらワイナリーのワインをご用意いただき、試飲会を行っていただきました。

日本ワインコンクール2025で受賞歴のある赤・白、また、5種類のぶどうを使用したロゼをいただきながら、ワインの説明はもちろん、田岡さんがワインづくりの道に進まれたお話も、みなさん興味深く聞いていらっしゃいました。

お料理は、ワインに合うチーズやサラミ、また、長岡名物 くるみ太巻き、しょうゆおこわ、車麩、笹団子などをご用意。おいしく楽しい会でした!

また次のイベントでお会いしましょう!!







