高校時代に通学コース学生だった山田紗南さんのアメリカ留学インタビュー

高校時代からソフィー学習塾で学び、ソフィー長岡校で洋書を読み、留学準備中はソフィー恵比寿校で学ばれた山田 紗南(さなみ)さん。念願が叶い、2017年8月からアメリカ カンザス州の Emporia StateUniversityに留学されています。その山田 紗南(さなみ)さんに、留学中の体験をインタビューしました。

これまで英語を話す時の意識が「自分向き」だったということに改めて気づきました

-アメリカに留学して1年がたちましたが、生活には慣れましたか?

 

そうですね。1年たって生活自体にはだいぶ慣れてきました。

 

生活に必要な、たとえばスーパーの場所がどのくらいの距離に何があるか、みたいなことがだいたい把握できてきましたし、生活のリズムができてきましたので。授業やテスト勉強はまだまだ大変なこともありますが。

 

-大学はどんなところですか?

 

カンザス州のエンポリアというのんびり落ち着いた田舎町にあります。

 

留学生の比率が多く、多様性を売りにしています。学生数はあまり多くありませんが、四年制の総合大学で博士課程もあるので、ある程度大きい大学だとは思います。

 

元々は教師を育てる学校だったようで、現在でも教育学部はアメリカ国内で有名な方だそうです。

 

-英語を使う、ということに関してはどうですか?

 

すべて英語、の生活になって、

これまで英語を話す時の意識が「自分向き」だったということに改めて気づきました。

今までは、間違えないようにとか、きれいな発音とか、自分がどう見られているか、思われているか、そういうことばかり気にしていました。日常生活や学校生活の中で伝えないといけない場面が多くなり、気にしている場合ではなくなったというのもありますが、

伝えたいことがあって、伝えようとすれば伝わるんだ、ということを実感しています。

 

覚えている英単語の数が劇的に増えた、とかということではなく、

相手に伝えたいことがあって、エネルギーを持って伝えることができるようになったと思います。自分向きだった意識のベクトルを相手に向けられるようになったというか。

 

また、日本人と外国人、という線引きも自分の中にあったということに気がつきました。国や文化が違っていても共通する考え方はたくさんあるし、その線引きはいらないな、と。逆に日本人同士でも違っていたりしますし。この気づきも大きかったです。

 

ソフィーで学んだ洋書の内容や、ソフィーメソッドなどの学習法がとても役立つと感じています。

-大学の授業はどうですか?まだ基礎的、一般的な授業が多く、アートやシアターなど、芸術的な科目も一般教養として受けています。日本映画についての授業もあって、友達に誘われて受講してみたのですが、黒澤映画、ジブリ、ゴジラ、雪女や耳なし芳一の怪談などを観て、ディスカッションをしています。題材となる映画の多くは神道に通ずる能文化や、もののけ、妖怪などへの理解を深めるためのコンテンツとして使っているようです。自分の国のことが海外で興味を持って学ばれているというのはうれしいですね。

また、その授業は特に上級生(大学3・4年生、大学院生)の多い授業なのですが、先生がいなくても生徒が授業を進行させている時があったりして、すごいと思いました。その他には心理学や地理など。心理学と教育学は今後専門的に学んでいきたいと思っています。

-留学生として英語で授業を受けるのは大変だと思いますが、工夫していることはありますか?

こちらに来てから、ソフィーで学んだ洋書の内容や、ソフィーメソッドなどの学習法がとても役立つと感じています。
たとえば、私が専門的に学ぼうとしている心理学や、心理学に関連してくる脳科学などは、簡単な専門用語や概要をソフィーの洋書テキストで学んでトップダウンできていたので、授業がとてもわかりやすいです。脳の部位など一から覚えたら大変だったと思いますが、”Brain Rules”を読んでいたので、基礎的な内容であれば「あのあたりの話をしているんだな」というのがわかります。

予習では、教科書の内容をマインドマップで書き出しておいたりしています。毎回書いていくと全体像が把握しやすくなるのはもちろん、よく出てくる言葉など重要なポイントがはっきりしてきます。そして、マインドマップを書いてみて興味をもったところをチェックしておいたり、知りたいことを書き出しておくと、授業を聞く時にどこに注目すればよいかがわかるので、聞きやすくなります。

それから、ソフィーのクラスで、テキストの内容を他の生徒にシェアしていたことも役立っています。他の人にテキストの内容を話すということは、何か話すことを考えながら読む必要がありました。大学の授業の予習をする時も、ただ教科書を読んでいくだけではだめで、授業で発言するなどアウトプットをすることを前提にインプットすることがすごく大事です。

ソフィーで受講した”Think Smarter”(クリティカル・シンキング学)のテキストを、時々見返しています

-大変なことは何ですか?
授業の内容については、おそらくこんなことではないか、という予想の部分もまだ多いですが、だいぶ聞けるようになってきました。ただ、やっぱり発言することはむずかしいですね。必ずと言っていいほど「なぜ?」「その根拠は?」と聞かれるので、そこまでちゃんと考えておく必要があります。根拠のない意見は、意見ではなく、ただの感想になってしまうんだということがわかりました。これは授業だけでなく普段の友達との会話でも結構聞かれて、うーん・・・と詰まることもあります。
これは本当にむずかしいのですが、

実はソフィーで受講した”Think Smarter”(クリティカル・シンキング学)のテキストをこちらに持ってきていて、どうしたら自分の意見がわかってもらえるのか、どうしたら説得力のある意見が言えるのかを考えながら時々見返しています。

 

あとは、説明が上手な人、よく発言していてわかりやすい人の発表を参考にするようにしています。説明が上手な人は「たとえ」が上手だなということに最近、気がつきました。たとえば、教科書の事柄を「○○にたとえると、△△です」というように、別の言葉で言ってもらえるととてもわかりやすいんですよね。私もそういう引き出しをいっぱい持ちたいなと思っています。

実は、起業というか、2つやってみたいことがあります

-これからやってみたいことは何ですか?実は、起業というか、2つやってみたいことがあります。

キャンパス内にカフェがあるのですが、スペースが限られているので混雑時は争奪戦になるんです。だから誰かのサードプレイスになるような、落ち着く場所を新しく作ってみたいなと。ちょうど友達でお菓子作りが得意な人がいて、何か一緒にできたらいいねと話したりしています。

ソフィーのような場をこちらでも作りたいんですよね。あとは、日本の文房具のような機能的でデザインのかわいいものがこちらにはないので、そういうお店とか。2年目になったので、そうした新しいことにも挑戦していきたいと思っています。

インタビュー後記

紗南さんは長岡の高校生時代から知っているのですが、いつも前向きで、むずかしいことにも明るく一生懸命に取り組んでいる生徒でした。

今回インタビューさせてもらい、1年ちょっとで一回りも二回りも成長して大きくなっていることを感じ、環境の変化がもたらすもの、そしてその中で培った頑張り・努力は人を大きく成長させることを改めて感じました。紗南さんの様々な学びの体験と、そこからの気づきが、ソフィー生の今後の学びのヒントになればと思います。

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