洋書多読勉強法の注意点:どの洋書を多読に選んだらいいのか?→洋書選択の4つのポイント

好きな洋書をどんどん読んでいく、というやり方は英語力の総合的な向上には非常に有効な方法です。しかし、この方法は自分に合った洋書を選ばないとなかなかうまく行きません。多くの人はこの「洋書選び」で間違ってしまうために洋書を使った学習法でつまづいてしまっているようです。

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【内容の要約】

  1. 多読英語学習は英語力の総合的なアップに効果あり
  2. 【問題点】多読の英語学習法で失敗するパターン
  3. 【解決策】興味のある本を、選ぶ

1.多読英語学習は英語力の総合的なアップに効果あり

洋書を多読していく学習法は、英語力を上げていく上で非常に良い学習法です。英語の本をたくさん読んでいく訳ですから、英語の読解力は当然上がります。しかもボキャブラリーが増えるため、リスニング力が上がります。そして続いてスピーキング力もあがります。

ソフィー・ジ・アカデミーではこれまでたくさんの生徒たちがこの方法で成果を上げています。それまでいろいろな英語学習法にチャレンジしてきてなかなかうまく行かなかった人たちが、この方法で大きな、そして継続的な成果を上げています。

ソフィーはもともと私が読んで面白かったビジネス書を他の経営者仲間に紹介し、手持ちの英語力で必要なところだけを読んで経営に生かすノウハウを教える教室でした。ですから、もともとは英語力のアップなんて、あまり考えていなかったのです。とりあえずの英語力でどう効率よく情報収集するか、ということがテーマでした。

ところが、その方法を使っているうちに、英語力も良い意味での副作用として上がり始める、というケースが次々と起こりました。まあ、英語の読解力はアップするだろうな、とは思っていました。でも、リスニング力やスピーキング力まであがってくる、というのは予想外であり、はじめはどうしてそういうことが起こるのか、よくわかりませんでした。今は、いろいろな検証もし、その理由もかなりわかってきています。

いずれにしろ、多くの人たちの事例から、洋書を読むことで英語力が総合的に上がる、ということは、すでにソフィーの場では証明された手法である、と私たちは考えています。

 

2.【問題点】多読の英語学習法で失敗するパターン

ただ、多読で英語を学習進めていく上で、失敗しやすいパターンがひとつあります。それは「最初の本として子供向けの洋書を選んでしまう」というパターンです。

どうも巷では「英語多読の学習法」というと、巷では自分の英語力にあわせて、幼児向けの絵本などから読み始めなければいけない、と思われているようです。しかし、このやり方だとなかなか洋書を読むことを継続していくことができない人が多いと思います。なぜなら大人が、興味もないのに絵本を読んでも、あまり面白くないからです。面白くないと、集中できませんし、継続もできません。だから効果がなかなか出ません。

もちろんあなたが児童文学や絵本に強い興味を持っているのなら、いいでしょう。でも、そうでないのなら、英語のレベルが低いから、という理由だけで子供向けの本から多読をスタートすると、くじけてしまう可能性が高くなります。

 

3.【解決策】興味のある本を、選ぶ

じゃあ、どうしたらいいのでしょう?答えは簡単。「興味のある洋書を、選ぶ」ということです。

「興味の力」は絶大です。内容に強い興味があると、多少わからない単語があっても、わかる単語からなんとか内容を推測しようとします。

子育てをしたことがある人は、子供が興味があると、難しい百科事典などをむさぼるように集中して読んでいるのを見たことがあるかもしれません。子供にとってはわからない言葉があったりするはずなのに、気にせずに読んでいたりします。これと全く同じことが大人でも言えます。

reading-catまた興味があって、普段からその分野の本を日本語でもよく読んでいるようであれば、その「背景知識」も洋書を読んでわからない部分を推測するのに非常に役立ちます。専門的な内容であればあるほど、日本語は英語をカタカナにしてそのまま輸入している言葉も多いので、結構わかったりします。たとえばコンピューターのプログラミングに詳しい人がプログラミング関係の洋書を読むと、英語が苦手なはずだったのに、意外と読めてしまったりします。

ポイントは「興味のある洋書を、選ぶ」こと。「興味」は学習を促進するための非常に大きな武器です。ぜひあなたが心から読みたい、と思う本を選ぶようにしてください。多読英語学習が成功する確率がグッと上がります。

洋書選択の4つのポイント

本を選択する際には次のポイントを確認しながら選ぶと、良い本が選べる可能性が高くなります。

ページ数

ページ数は200ページ以内程度のものが最初の洋書としては良いと思います。

内容

内容は自分がある程度背景知識を持っているものがいいでしょう。たとえば自分の趣味の分野とか自分の仕事に関わるものとかだと読みやすいはずです。小説などのものよりはビジネス系のものの方が全体の構成から細かい内容を類推できるので読みやすいと思います。また、「◯◯のしかた」のようなハウツー本も比較的読みやすいです。

読者評価

Amazon.comでの評価が高いものは、やはり面白い傾向にあります。ただ、出版して間もないのにレビューが異常に高いものは、著者などがプロモーションとしてレビューを集めた可能性があるので、出版してから3年以上経って評価が固まったものだと安心です。

著者ビデオ

著者の名前で動画を検索し、スピーチなどの様子が撮影された動画を少しでいいので見てみましょう。内容が理解できなくても構いません。その人の話しぶりを見て「この人の話を聞いてみたい」という気持ちになるようなら、その本があなたにあっている可能性は高いです。


以上を参考にして、Amazon.co.jpなどでぜひ選択してみてください。

追伸

具体的な読み方についてはこちらの記事『洋書の読み方:洋書初心者向け読み方のコツ【ザ・9ステップ】 』をお読みください。

 

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