洋書を使った英語学習効果をブーストするための【吸う前に吐け!(SMH)の法則】

洋書を使った英語学習をしている途中で「行き詰まる」感じがすることってあると思います。洋書を使った英語学習を始めたけれどなかなかうまく波に乗れなかったり、もしくは最初は調子が良かったのに数週間や数ヶ月して壁にぶち当たって成長が感じられなくなってしまったり、ということは誰にでも起きることです。今回はこのような状況を打破するための方法を紹介していきます。

母親がサイパンで溺れた事件

高校最後の春休み、大学に合格し新潟から東京に1人で上京する直前に、「家族全員で旅行するのもこれで最後だろうから」と家族4人(父・母・姉・私)でサイパンに旅行に行ったことがありました。

そこではいろいろなアクティビティをしながら過ごしたのですが、そのうちの1つが「体験スキューバダイビング」というものでした。スキューバダイビングの資格を持っていなくてもインストラクターにつきながら潜ることができる、というものです。ただ、母はいわゆる「カナヅチ」。ちょっとスキューバはできないかな、と思ったのですが、受付の人に確認したところ「酸素ボンベを付けて潜るのでカナヅチの人でも大丈夫」ということでしたので、安心して申込みました。

しかし、実際は「大丈夫」ではありませんでした。数時間の座学講習の後、ウェットスーツを着込み小さな船で沖に出て、酸素ボンベを背負って海に飛び込んだところ、カナヅチの母親はパニックになってしまったのです。落ち着いて酸素ボンベをくわえれば問題ないのですが、慌てているためにそれができません。なんとか息を吸おうとするのですが、息を吸うだけで過呼吸のような状態になり、溺れかけていました。しかも運の悪いことにインストラクターは一緒に体験ダイビングをしている他の家族の方に行ってしまっています。大ピンチです。 

「息を吐け!吸うんじゃない!吐くんだ!」数百メートルは離れたビーチまで届きそうな大きなシャウトは、パニック中の母親の耳にも入った様子。母親は必死で息を出産の時のラマーズ法のようにフッフーと吐く仕草をしました。はじめはうまく吐けなかったようですが、数秒もするとうまく息を吐けるようになり、息が吸えるようになりました。その結果平静を取り戻し、落ち着いて酸素ボンベをくわえることができました。そしてその後はなんとか家族4人で海中の散策を楽しむことができました。

この体験は少し離れたところから様子を眺めていた私の頭に強烈に残りました。「自分の母親が溺れて死にかけた」ということももちろんですが、実はそれ以上に、母親を救うために父親が必死で言ったその言葉の方が強く印象に残りました。

「息を吐け!吸うんじゃない!吐くんだ!」

私はその時「息を吸うためには、息を吐く方を先にしなければいけないんだ」という事実に気づいたことになんだか感動してしまい、海の中の景色はほとんど印象に残っていないほどです。これはつまり「何かを手に入れるためには、先に何かを手放すべし」ということ。これはなんだか逆説的な人生の真理に気づいてしまったような気がして、残りの旅行中はずっとこのことについて考えていました。「これって人生のあらゆるところに応用できる考え方なんじゃないか?」そう思って帰りの飛行機の中もずっと「何に応用できるだろう?」と考えていたのを覚えています。

学習がはかどらない理由と解決策を「サイパン事件」から考えてみる

この「吸う前に吐け!」という原則は学習の際にも当てはまります。多くの人は学習をする時につい「インプット」だけに意識が向いてしまいます。しかしこれはまさに、呼吸の際に息を「吸う」ことだけをしているようなもの。次第に過呼吸のような状態になり、息苦しくなってしまいます。

そのような問題を解決するのに有効なのが「吸う前には吐け!」の原則を利用する、ということです。つまり学習する前もしくは学習の合間に、「吐く」こと、すなわち「知識や情報のアウトプット」を意識的にするようにするのです。学んだ内容をできるだけすぐにアウトプットすることで、次のインプットがしやすくなります。そしてインプット→アウトプット→インプットとリズミカルに繰り返すことで、自然かつ強力に学習効果を高めていくことができるようになっていきます。

洋書から得た知識を効率的にアウトプットするための6つの方法

では洋書を読むという場合どのようにアウトプットしていけばいいのでしょうか?その方法を今回は6つ紹介したいと思います。

【方法1】「マスターマインド」を利用する

ソフィーの通学コースに通っている方はおなじみの方法。ソフィーでは「建設的なおしゃべり」のことを「マスターマインド」と呼んでいます。この「建設的なおしゃべり」を洋書を使った英語学習の前や途中に上手に挟むことで、アウトプットをしていきます。

たとえば洋書を読む前に「どんな情報をその本から得たいと思っているのか?」を他の人とシェアをしてから読み始める、ということは非常に有効です。またさらに、少し読んだら今度は「何を学んだか」や「何に興味を持ったか」をアウトプットしてから読む、というようなことも同様に学習効果を上げていくのに有効です。

【方法2】洋書の内容を誰かに教える(「ラーニング・バイ・ティーチング」の利用)

洋書を読んだことを「誰かに教える」ということでもアウトプットすることが出来ます。たとえばコミュニケーションに関する洋書を読んだ後に、家族や友人にその内容を教える時間を取ってみる、とか、マーケティングに関する洋書を読む前に、社内で勉強会を企画しておいて、洋書の内容を教える機会を持つことを事前に決めてしまう、とかいうことが考えられるでしょう。

【方法3】SNSにアップする

洋書で学んだ内容や、もしくは学習の際にメモしたことなどをFacebookやInstagram、Twitterなどにアップしていくのも非常に良いアウトプットになります。スマホがあればどこでも気軽にこまめにアウトプットできるのがこの方法の利点です。またアウトプットした後にSNSでつながっている友だちからフィードバックが来るのもモチベーションアップに役立ちます。

※【参考】ソフィーの生徒たちはInstagramで#sophyacというハッシュタグを付けてアップし、アウトプットを続けています。

【方法4】洋書から学んだことをブログを書く

洋書から学んだことをブログ記事にまとめてアップする、というアウトプット方法も非常に効果的です。文章にまとめる、ということは少なからずエネルギーが要ることですが、その分アウトプット量も多いです。

【方法5】洋書から学んだことを行動に移す

行動に移すということも非常に密度の高いアウトプット方法です。どうしても「失敗したくない」という気持ちが働いて行動に起こすのをためらってしまったりするものです。ただ、この場合行動の結果成功するか失敗するかをそれほど気にする必要はありません。なぜなら「アウトプットをする」ということにおいてはどの行動も必ず成功である、と言えるからです。

【方法6】上記の5つの方法を組み合わせる

上記の5つの方法の中から2つとか3つとか組み合わせてアウトプットすれば、1つずつ実行するよりもさらに強力です。たとえばSNSに日々アップしながら、週末にそれらの内容を1つにまとめてブログ記事にしてみるのは面白いかもしれません。もしくは読んだ洋書の内容をもとに社内勉強会を開催した様子をSNSにアップし、その後ブログに振返りをまとめてみる、というようなこともいいかもしません。また行動に移したことを日々ブログにアップしていく、というのも面白いかもしれません。

まとめ:自分に合った方法を実践してみよう! 

SNSでアウトプットする際には#sophyac というタグをぜひ付けるようにすることをお勧めします。それに他のソフィー生やソフィースタッフと共有できることができ、フィードバックももらいやすくなります。

ぜひ【吸う前に吐け!(SMH)の法則】を、自分に合った方法にアレンジしながら、使ってみてください! Have fun!

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