「学び」はどこから来る?

学びはどこから来るのか?考えたことはありますか。ソフィー・ジ・アカデミーのクラスに参加した方の感想として、「勉強は一人でするものだと思っていたけれど、そうじゃなかったと思った」という声を時折聞きます。ここに、ソフィーが大切にしている考え方と、学びがどこから来るのか?の答えの一つがあります。

【問題点】教育界にある学びに関する誤った思い込み

一般的には「学びは個人の中で起こる」と考えられています。教育の世界でも、会社組織の中でも、たいていはそのように考えられ、教育者や管理者は「個人の教育を促進するためにどうするか」ということに頭を悩ませています。しかし、ソフィーではこの考え方は間違いである、と考えています。そしてこの間違った考え方が、なかなか教育の成果が上がらない大きな原因のひとつと考えています。

【解決策】「学び」は個人の中で起こるのではなく「関係」の中に起こる

実は「学び」というのは決して個人の中だけで単独で起こるものではありません。そうではなく本当は「関係」の中に起こるのです。

たとえば、あなたが犬を観察して、犬の習性を学んだとします。その学習はあなたという単独の存在の中でだけで発生したのではなく、犬とあなたとの関係の中に起こっています。あなたが犬に興味を持ちあなたと犬との関係が生まれたからこそ、そこに学習が発生しているのです。

学校の勉強も生徒と先生の間に起こります。赤ちゃんは親との関係の中から言葉を学びます。社会に出れば部下は上司との関係の中から仕事の仕方を学びます。本から何かを学ぶときも著者と読者との間に関係があるからこそ学びが起こります。その他のメディアから学ぶときも、そのメディア自体との関係や、そのメディアに出てくる誰かとの関係の中に学びが起こります。

【解決策】教育効果を上げるためには良い関係をたくさん育めば良い

学びが個人の中で起こるのではなく関係の中で起こる、ということがわかると、教育の効果を上げる上で非常に重要なあることに気がつきます。それは「教育の効果を上げるには良い関係をたくさん育めばいい」ということです。

良い教育者と出会えた生徒は良い学びができるようになります。大好きな先生が教えてくれる教科は大好きな教科に変わっていったりします。塾に大好きな先生がいると学校の勉強が苦にならなくなったりします。一緒に刺激し合える仲間がいると、努力が楽しくなってきます。親子の関係が良好だと、親の仕事や親の趣味などにも興味を示しやすくなります。お気に入りの著者が書いた本は無理なく読み進めることができます。

教育の効果が上がらないからといって、相手を怒ったり脅したりして勉強をさせようとしても、そこに良好な関係が存在しないと学習はなかなか進みません。学習の効果が上がらないからといって、自分を非難したり、痛めつけたとしても、よい関係性がないと、その効果は上がってきません。良い学習を起こそうと思ったら、良い関係を育てるのが、実は先決なのです。

ですから、ソフィー・ジ・アカデミーではクラスの中で生徒同士が考えをシェアしたりしながら、多様な関係性が作れるような仕組みになっています。そしてさらにそれを促進するためにクラス外でも様々なイベントを企画し、お互いの関係性が持続的に育ち、新しい関係性が次々と発生するようにと考えているのです。

まずは、この「学びは個人の中で起きるのではなく、関係の中で起きる」ということをじっくりと理解してみてください。そしてそれが理解できたら、どんどんソフィーのクラスの中でいろんな人に話しかけるようにしたり、イベントに参加してより多様な、より豊かな関係性を育てるように行動してみてください。そうすれば今以上に、そして自然と学習効果が加速していくと思います。

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