「英語を使う人」という アイデンティティ

こんにちは。ソフィー・ジ・アカデミーの三浦友美です。今回は人が変化するときに最も重要な「アイデンティティ」について書きたいと思います。

英語を学習してはいけない!?

ソフィーでは「英語「を」学習してはいけない」と言っています。なぜかというと英語を学習することで「自分は英語の学習者である」というアイデンティティを強めてしまうからです。勉強すればするほど、そのたびにそのアイデンティティを強めてしまいます。

その結果、英語を使うことから遠ざかっていきます。「自分はまだまだできないことがたくさんあるから」「ボキャブラリーが足りないから」と、いつまでも英語の学習者を続けることになります。

多くの人が目指しているのは、英語学習のエキスパートになることではなく、英語を使うことであるはずです。では英語を使えるようになるには、いったいどうしたらいいのでしょうか?

アイデンティティを切り替える

「自分は英語の学習者である」というアイデンティティから、「自分は英語を使う人である」というアイデンティティに切り替えるのです。 実はこのアイデンティティの切り替えは、かなり短期間で起こります。人によっては一瞬で起きたりします。「アイデンティティの切り替え」は、他の言葉で言うなら「自覚」です。 自分の役割とかを「自覚」することによって、人は大きく変わります。

能力が備わってからアイデンティティが変わる、と思っている人は多いですが、だいたいはその逆で、アイデンティティが変わってから能力が変わります。子どもを見ているとそれはよくわかります。自分のことを「赤ちゃん」だと思っていたときには全くできなかったことが、「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」だと自覚したとたんに、できるようになったりしますよね。

成功のための基本原則

自己実現に関する本を読むと、成功のための基本原則としてよく出てくる ”BE-DO-HAVE” の原則というものがあります。

しかし、多くの人は成功するために “HAVE → DO → BE” の道筋をたどろうとします。

    (1) HAVE:必要なモノやお金や資格や能力や環境があれば…
    (2) DO:成功へ向かう行動が起こせる。そしてその結果、
    (3) BE:「成功者」になることができる。

という考え方です。これは成功の基本原則”BE-DO-HAVE”とは逆の道筋で、典型的な「失敗するパターン」である、と言われています。

なぜなら、まず(1)HAVEの段階でつまづくからです。 成功へ向かおうとする時に、はじめに十分なモノやお金や資格や能力や環境がそろっている、なんてことは、まずあり得ません。だから(2)へ移れない。つまり行動できない。ゆえに(3)へ行けない。「成功者」になれない。こういうパターンです。そしてこの思考をする人は「自分が十分なものを持っていない」ことを嘆き、行動できない理由にし続けます。

”BE-DO-HAVE”

これに対し成功する人は逆の道筋、”BE-DO-HAVE”をたどろうとします。

    (1) BE:「成功者」が持っている在り方やメンタリティを身につけようとする。
    (2) DO:「成功者」のアイデンティティを持ちながら行動をする。その結果、
    (3) HAVE:「成功者」にふさわしいモノやお金や能力や環境が引き寄せられる。

という道筋を目指すのです。

英語の”BE-DO-HAVE”とは?

英語学習者の多くがいつまでたっても「英語ができない」と感じるのは、”HAVE-DO-BE” の道筋を取ろうとしているからです。つまり、

    (1) HAVE:必要な英単語力、文法力、きれいな発音をする能力があれば、
    (2) DO:英語を話すことができる。英語で何かができるようになる。そうすると、
    (3) BE:「英語を使う人」になることができる。

というルートを取ろうとしているのです。

反対に、英語が使えるようになる人は、この道筋は通りません。”BE-DO-HAVE”の道筋を選ぶのです。

    (1) BE:「英語を使う人」であるという「在り方」や「メンタリティ」を身につける。
    (2) DO:「英語を使う人」のアイデンティティを持って、英語に接する。その結果、
    (3) HAVE:必要な単語力、文法力、発音力などの英語力が自然と身についてくる。

英語を学ぶ人から、英語を使う人へ

ソフィー・ジ・アカデミーの生徒になったときから、もう「英語の学習者」ではありません。クラスや毎月の講義を通して、英語を使って情報を収集したり、応用して行動したりしているわけですから間違いなく「英語を使う人」です。この自覚が大切です。

「英語を使う人」には、あっという間になることができます。たとえボキャブラリーが不足していても、手元にある英語力を使って情報を収集したり、それについて語ったり、得た情報を現実に活かしていくことは可能なのです。 「英語を使う人」になると毎日のように英語に触れることが自然になり、習慣になっていきますから、継続的に英語力も伸びていくようになります。

一度自覚した「英語を使う人」 というアイデンティティは、英語を使うことによってさらに強化することができます。アイデンティティが変わると、成長がどんどんと進みます。ぜひ一度、英語についての自分のアイデンティティを振り返り、必要があれば書き換えてみてください。

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