“Free to Choose” をいっしょに読もう!

Free to Choose: A Personal Statementこの本はミルトン・フリードマンというノーベル経済学賞の受賞者によって書かれた名著です。約30年も前に書かれた本ですがアメリカではいまだに売れ続けているという驚くべき本です。最初にアメリカで出版されたとき、この本は一大センセーションを巻き起こし、一般の人たちだけでなく、経済学者、世界の政治家たちにも多大な影響を与えました。

この本を読むと、今世界の経済で何が起こっているのか、どういう意図で日本やアメリカの政府が、特定の経済政策を行っているのか、そして今後、経済はどんな方向に向かおうとしているのか、が経済の専門家でなくても理解できるようになります。世の中の仕組みを良く知れば知るほど、 その中で効率的に活動し、 成果を上げることがより容易になってきます。 この本が読み終わころには、 難しく複雑に見えた世の中が、思っていたよりもシンプルに見えていることでしょう。 (コ メント by 三浦 哲)

2008/07/12(土)読んでおくべき1冊!

新しい課題本、「Free to Choose」です。前回の「Naked Economics」 に続いて、経済に関する本ですね〜。この本は、キャンパスで紹介したところ、英語大学学生の方にも、既にご存知の方がいました。経済を勉強された方の間では、とても有名だそう。

選択の自由―自立社会への挑戦そして、「Naked Economics」以降、経済に興味を持って、色んな本を読んでいたのですが、その中の1冊、勝間和代さんの本の中でも、この本の邦訳版「選択の自由」がオススメ本として紹介されてました。*勝間和代さんについては、Masaさんも「ことばの宝箱」の中で少し触れています。今の世の中で生きていく上で、読んでおくべき1冊!って感じですね。でも、邦訳本は絶版なので、原書で読んでいきましょう♪

2008/07/18(金)トップダウンのために(1)

さて、そんなわけで、早速読み始めたいと思います。まずはトップダウンで、読み進めるために、こちらもマインドマップを書いてみました。

080718

経済の本って、使ってる言葉も難解でとっつきにくい印象があるけど、この本は題名も、各Chapterのタイトルもとてもシンプル!嬉しいです♪そして、マインドマップを書いてみて、もっとトップダウンできるような情報が欲しくなりました。それは、こんなようなこと。

  • 著者のミルトン・フリードマンってどんな人?
  • なぜこの本を書いたんだろう?
  • 著者の思想は、どんな感じのものなの?

そう思って、色々と調べてみました。

2008/07/20(日)トップダウンのために(2)

まずは、ネットで検索。ミルトン・フリードマンに関して書かれているブログが沢山ヒットして、その影響力を改めて感じました。それから、ノーベル経済学賞を受賞してるので、ノーベル賞のサイトも検索。そしたら、やっぱり発見。しかも、受賞当時のスピーチもテキストで読めました。もう30年も前なのに、読めてしまうなんて、スゴイですよね〜!

市場主義さらに、彼の考え方や思想を知るために、日本語の本も何冊か読んでみることにしました。まず、チョイスしたのはこれ。「市場主義」ざっとナナメ読みしましたが、読みやすくてオススメです☆

2008/09/08(月)トップダウンしてみると・・・

とーっても間が空いてしまいましたが、この1ヶ月間、前回、7/20に紹介した本を読んだり、それ以外にも数冊本を読んで、経済に関する理解を深めてみました。理解を進めていくうちに、経済や政治、歴史も含めて、大きな視点で見渡せる感じになってきました。経済や政治って、自分とは遠い感じがしたりして、今までどうも興味が湧かなかったけど、少しずつ分かってきて、なんだか面白くなってきました!

キーワードも色々出てきました。大きな政府、小さな政府。計画経済、市場経済。ケインズ、ハイエクやアダム・スミス。ミルトン・フリードマンの考え方は、これらの後者にあたるみたい。

2008/09/09(火)大きな政府、小さな政府とは?

分かったこととしては、1929年から起こった世界恐慌後、また第二次世界大戦後、景気後退と社会不安への反省から、政治の経済への関与が大きくなっていった。具体的には、米国では、失業保険や公的年金、生活保護などの社会保障が設けられたのはこの時期だそう。これが大きな政府。ウィキペディアもありました

しかし、1970年代の不景気により、この政策とは反対の考え方が出てきた。それが、小さな政府という考え方。具体的には、歳出の抑制や低い税率、国営企業の民営化、規制の撤廃など。ミルトン・フリードマンがこの本で言っていることもそういうこと。つまり、政府による介入を少なくしていくもの。

2008/09/10(水)経済と科学の共通点

なるほどー。つまりは、大きな政府は、ある一部のエリートの人たちの手によっていろんなことが管理・統制される。軍隊みたいな感じがするなぁ。で、小さな政府は、もっと個人の自由意志や市場に任せていく。放任な感じ。インターネット的だし、ウィキペディアみたい!少し雰囲気が分かってきました。

なんかこの雰囲気、前に読んだ「Leadership and the New Science」と似ている感じもします。一定の条件下では必ず同じ値になる、と考えられていた、古い科学。それに対して、予測はできないし、確率の世界であるとされる、新しい科学*。古い科学にのっとれば、管理や統制はできると考えられる。けれど、新しい科学の考え方では、管理や統制は、到底不可能。きっと、科学と経済も影響を与え合って、様々な考え方が生まれているんだろうな。

*新しい科学と古い科学については、ともみさんとたなはしくんのニューサイエンス講座が分かりやすいです。http://www.sophy-ac.com/webc/LNS/beginners.html

2008/09/12(金)いろんな疑問が・・・

更に読み進めていて、市場の力、政府の役割、社会保障制度がうまくいかない理由など、フリードマンの力強い指摘から本当に色々なことが見えてきました。なかでも、考えを深めてみたいな、と思ったのは、今月の範囲でもあるChapter9 の「The Cure of Inflation」。インフレの治療法、ってところでしょうか。

しかし!インフレとはなんぞや?経済音痴の私の頭には、「?」がいっぱい。

  • インフレって何?
  • どうして起こるの?
  • そもそもお金って何だろう?

少しずつ調べて書いていきたいと思います!

2008/09/13(土)そもそもお金って何?(1)

お金。おかね。オカネ・・・。そもそも、お金って何なんでしょう?そう思ったら、お金が見たくなって、お財布からお札を取り出してみました。しげしげと観察してみると、色んな色が使われていたり、透かしが入っていたり、凝ったデザインの紙、といった感じ。

けど、触った感じ、とっても良質な紙って気もしないし、ただの紙と思ってみたら、そんなに価値も無さそう。(本当の所は分からないけど(笑))破れちゃうこともあるだろうし、燃やすことだってできちゃう。

でも、ただの紙じゃない。そう思って、眺めてみるほどに不思議な感じがします。お金って何なんだろう?

2008/09/14(日)そもそもお金って何?(2)

この章でも、最初の部分でフリードマンは、お金とは何か?ということに248ページで触れていました。2枚の長方形の紙。1枚は、緑色の背景にリンカーンの肖像と紙の角に「5」の文字。この紙だったら、食べ物や服、他の商品と交換することができる。

かたや、雑誌から切り抜いてきた、背景が緑色の紙で、誰かの顔が載っていて、数字も載ってる。この紙は、ただ燃やすためにしか使えない。

  Whence the difference? (248ページ)

この違いはどこにあるのか??ほんと、考えれば考えるほど不思議です。

2008/09/15(月)そもそもお金って何?(3)

そして、このお金。政府によって、法定貨幣として認められているとしても、どうして個々人が使っているのか?と、フリードマンは投げかけます。

Why should the also be accepted by private personsin private transactions in exchange for goods and services?(248ページ)

どうして、個々人は、商品やサービスの交換するためにこの紙を使うことを受け入れているのか?確かに・・・なんでなんだろう?そして、その答えをシンプルに答えてくれていました。

The short answer is that each person accepts thembecause he is confident that others will.(249ページ)

他の人もそうすると確信してるから、各々は受け入れている。

The piece of green paper have valuebecause everybody thinks they have value.(249ページ)

みんなが、この紙が価値があると思っているから、この紙は価値がある。なぬーーー!なんか煙に巻かれた感じもします。(笑)

2008/09/16(火)そもそもお金って何?(4)

おカネの発想法 - 財産と生活を護りながら本物のおカネ持ちになろう!もうちょっと詳しく知りたくて、他の本も調べてみました。読んでみたのは、この本。「おカネの発想法」この本には、こんな風に書かれていました。

おカネが持っ ている特質のことを、経済学では「一般受容性」と呼んでいます。誰もが受け入れてくれるモノであり、みなさんが受け取ってくれるモノ、それが「おカネ」なのだというわけです。(96ページ)

けれど、これはもっともらしく聞こえるけど、実はいまいち説得にかけるらしいのです。

「なぜ、誰も が受け取ってくれるモノが誕生したのか」という肝心要のところがよくわからないのです。ここのところは、いまだに大きな謎として残っています。(96ページ)

みんな受け取ってくれるけど、なんでかよく分からない、ってこと。あらまぁ。

2008/09/17(水)そもそもお金って何?(5)

著者の方は、続けて書いています。

おカネという モノは、「誰でも受け取ってくれる=一般受容性」という単純だけれども、根拠不明で正体不明の特質によって成り立っている、という単純な事実なのです。この「誰でも受け取ってくれる」ということがおカネの本質なんです。(98〜99ページ)

フリードマンが言っていたのと同じことですね。お金を見つめていて、不思議に感じた感覚は、その正体不明さから来ていたんだと、ちょっと分かったような気がしました。これがお金の本質かぁ。

なぜ誰もが受 け取ってくれるのかはわからない。あえて言えば、誰でも受け取ってくれるから、あなたも受け取っているということでしかないのです。そして、あなた以外の人も、あなたを含んだ誰もが受け取ってくれるだろうから、きっと受け取っているのです。(99ページ)

この紙たちは、正体は分からないけど、誰でも受け取ってくれる。それを信じているから、自分も受け取る。そういうものなのかぁ。みんなが信じなくなったら、どうなるんだろう?お金って、不思議な存在だし、危うくて脆い感じもする。やっぱりなんか変な感じ。(笑)

2008/09/21(日)お金の別の形

ここまでで、お金は、誰もが受け取ってくれるもの、ということが分かりました。ということは、必ずしも今の紙幣の形をとる必要もないんですよね。

The one thing all the items used as money have had in commonis their acceptance, in the particular place and time, in return for other goods and services in the faith thatothers would likewise accept them.(250ページ)

誰もが受け取ってくれて、商品やサービスと交換してくれる、という性質があれば、お金として使うことができる。フリードマンは続けて、かつてお金が貝だったり、塩だったり、タバコだったりした時代があったことを書いていました。特に、タバコがお金代わりだった時に起こった話が251ページ辺りに書いてあったのですが、頭では分かるんだけど、少し不思議な感じがしました。

2008/09/22(月)タバコで起きたインフレとは?(1)

251ページ辺りに書いてあったのは、タバコがお金代わりだったときにインフレが起きた話。最初は、タバコの値段が結構高かった。とても価値があったのです。それに比べて、生産するときのコストはそんなにかからない。高く売れるのに、コストはかからない。ということは、単純に考えて、タバコをつくれば儲かるわけなので、タバコ栽培をする人たちはこぞって生産したのです。

普通なら、そりゃそうだ!儲かるって分かってるなら作るさ!それを欲しがる人もいるわけだし、万々歳!と思えるわけだけど、次に何が起こるか?どんなものでも、そのものの数が増えるということは・・・そう。その価値が低くなっていってしまう。なので・・・

2008/09/25(木)タバコで起きたインフレとは?(2)

なので、タバコの価値は低くなっていってしまったわけです。タバコが沢山増えて、タバコの価値が下がっていって、同時にタバコ以外のものの値段がどんどん上がっていった。

・・・when the quantity of money increases more rapidly thanthe quantity of goods and services available for purchase,there was inflation.(251ページ)

そして、このときは、≪タバコ=お金≫だった。つまり、お金が沢山増えたから、お金の価値がどんどん下がって、物の値段が上がっていった。これがインフレーション。ネット検索してみたら、当時のことを説明している文章を発見(この最初の方です)。でも、あれあれ?ちょっと違和感がありませんか?今と比べて大きな違いが!それは・・・

2008/09/26(金)タバコで起きたインフレとは?(3)

それは、一つは、タバコの場合、たとえお金であっても、価値が下がってしまっても、それ自体で消費ができる。でも、今の紙幣は、ただの紙くずになってしまう。そして、もう一つ。誰でもタバコ(=お金)を作れる、ということ。でも、今は・・・

・・・the quantity of money is determined in every major country by goverment. (253ページ)

紙幣を作って、その量を調整しているのは、政府。

That very fact has been the major source of confusion about the cause and the cure of inflation. (253ページ)

そして、そのことが、インフレの原因と解決を混乱させている、とフリードマンは言っています。ふーむ。そうなのか。どういうことなんだろう?

2008/09/27(土)インフレのショッキングな事実(1)

Naked Economics: Undressing the Dismal Scienceインフレをもっと知りたくて、前回まで読んでいた”Naked Economics“を読み直しました。すると、前回は気づかなかったけど、驚きの事実が書かれていました!まずは、121ページ。沢山のお金をベッドの下に隠し持って、そのままで年月が経っていくとどんなことが起こるか?と書かれているくだり。誰かに盗まれたりする可能性もあるけれど、もっとひどいことが起こります。

・・・most important, the most ruthless and efficient thiefwould be inflation.(121ページ)

一番ひどい泥棒は、インフレーション。インフレでお金が増えれば増えるほど、手持ちの紙幣の価値は下がっていく。つまり、目の前にあるお金の量が変わらなくても、誰かが物理的に盗まなくても、その価値はどんどん下がっているのです。これってびっくりです。見えない泥棒がそこにいるのですから!このことは・・・

2008/09/28(日)インフレのショッキングな事実(2)

このことは、経済学者の間では、こう言われているそうです。

“inflation tax”。(Naked Economics・182ページ)

インフレは、見えない税金。更に、「Naked Economics」の183ページ。

・・・you have taxed the people of your country―indirectly.You have not physically taken money from their wallets;instead, you’ve done it by devaluing the money that stays in their wallets.

つまり、インフレが起こることで、私たちは間接的に税金を払っているわけなのです。そして、もっと簡単に言うとこうなります。インフレが起こると、私たちの気づかないうちに、私たちの財布から、預金口座から、お金が抜き取られている・・・そういうことなのです!これはかなりショッキングです!(>_<)では、インフレとはどういう現象でなぜ起こるのか??

2008/09/29(月)インフレって何?(1)

インフレとはどういう現象でなぜ起こるのか??石油の価格高騰のせい。貪欲なビジネスマンのせい。浪費する消費者のせい。はたまた、資本主義から起こる現象だ。・・・という具合に、政府はインフレのexcuseを並べ立てるけど、インフレとはこういう現象なのだ、と、フリードマンはたった1文で述べていました。

In the modern world, inflation is a printing press phenomenon.(254ページ)

インフレは、printing pressの現象だ。なぜなら、上に挙げてきたexcuseのどれをとっても、紙幣を刷ることができる人はできないから。そう書いてありました。すごくシンプルですね・・・さらには、インフレをこう捉えていました。

Inflation is a disease, a dangerous and sometimes fatal disease,a disease that if not checked in time can destroy a society.(253ページ)

インフレは病だと。むむむ、どんな病??詳しくは、270、271ページに書かれているようです。

2008/09/30(火)インフレって何?(2)

270、271ページには、こう書かれていました。インフレとは、例えてみるならば、タバコやアルコール中毒のような中毒症だと。紙幣を刷ると、最初は良い効果があるけど、行き過ぎたり、長く続くと、悪い影響が出てくる。そういう中毒症状だと。

Moreover, many of us enjoy inflation.(271ページ)

そして、それを私たちも楽しんでいると。えー!自覚無かった・・・。でも、確かにそうかもしれない。自分の売っているものの値段が上がってと嬉しいし、財布の中の紙幣が増えると嬉しい感じがする・・・。だけど、それがインフレだとすると、お金そのものの購買力は下がっているわけです。しかも、その状態をまた一時的に解決するために、ますます紙幣を刷るのであれば、本当に中毒!!(>_<)いやー、びっくりです!!

インフレって知らないところで起こってるもの。そう思っていたけれど、実は、私たちもそれを楽しんでいて、その状態が続いていくことをどこかで願っている。そうだとするならば、私たちも原因の一端を担っているわけだし、自分自身のことも含めて、もっと見つめなおすべきことがありそうだ。そう思いました。

この病とされるインフレの治療法と、それによって起こる副作用、その副作用を緩和する方法などは続けて書かれているので、ぜひ読んでみてください!