ストレスに強い自分になる5つの方法

こんにちは。ソフィー・ジ・アカデミーの三浦友美です。ストレスマネジメント学のテキスト、”The Upside of Stress”から、ストレスに対処する方法を一緒に見ていきましょう。

”The Upside of Stress”の講義紹介ページはこちら

”The Upside of Stress”はストレスに関する最新の発見を紹介してくれています。「ストレスは悪いもの」だと普通は思いますよね。しかし、このテキストでは、実は、ストレスは有害であるという考え方は間違っていた、ということを明らかにしています。

1. ストレス自体は有害ではないことを知り、ストレスは体によいものにもなるというマインドセットを持つ。

「ストレスは体に悪い」と思われていることの方が多いので、ストレスがよいものだ、と言われてもすぐに信じられないかもしれません。

しかし、最新の科学では、ストレスとは人間にとって必ずしもマイナスなものではなく、むしろプラスになることもある、ということが分かっており、私達はそれを知るだけで実際に体に変化が現れる、と言うのです。そして、ストレス自体が悪いものなのではなく、「ストレスは有害である」というマインドセット(考え方・ものの見方)を持っていることが、悪い影響を与えているのだ、とも言っています。

「ストレスは悪いものである」というマインドセットを、「ストレスはよいものにもなる」というマインドセットに移行することで、ストレスに強い自分になっていくことができるそうなのです。

ストレスフルな状況に直面した時、人はそのストレスから逃げようとします。これは本能的な反応ですから、ストレスと向き合うには、意識的に行う必要があります。 そして、その時に「ストレスは役に立つものだ」というマインドセットで向き合うようにしましょう。

病気をしたことで、それまでより日々を大切にして充実した人生を送ったり、大きな悲しみを経験したことで、同じような悲しさや辛さの中にいる人の救いになったり、人生のどん底のような経験をした人が、どんな状況も受け入れ心穏やかに過ごせるようになったりした、という話は一度は聞いたり読んだりしたことがあるかと思います。

「ストレスは役に立つ」というマインドセットを支えるような、これまでの自分自身の経験の中でストレスが役に立った経験を、こんなふうに書き出してみましょう。

私は(ストレスを感じた出来事)を経験したことで・・・

  • 健康は当たり前のことではないことに気づき、健康的な生活を心がけるようになった。
  • 仕事があることのありがたみに気づき、心を込めて仕事をするようになった。
  • 周りの人たちの優しさを感じることができ、自分も人に優しくするようになった。
  • 新しいことや困難にチャレンジするようになった。
  • つらい気持ちや苦しい気持ちが理解できるようになって、人の気持ちに敏感になった。
  • 困っていること、不足していることなどを人と分け合うようになった。

2. ストレスを感じたら、自分の心や体がどんな反応をしているのかを観察する。

人がストレスを感じている時は、ストレスの回復を早めるホルモンが出るそうです。逆にストレスを避けてしまうと、こうしたホルモンが分泌されない、ということになるので、その後の回復を促すホルモンが分泌されるようにするためにも、ストレスときちんと向き合うことが必要だということなのです。

これまでにストレスを感じた時、あなたの心や体はどんな反応をしたでしょうか?

きっと、イライラした、ひや汗が出た、不安で心臓がどきどきした、などの反応があったことかと思います。これはストレスの回復を早めるホルモンが出ている証拠なので、このような反応があったら、その反応を観察し、「今、ストレスの回復を早めるホルモンが出ているのだ」と思うとよいのだそうです。

通常、ストレスを感じ心拍数が上がると、血管が激しく収縮するため、慢性的なストレスは心臓病の原因のひとつとされていますが、これは実は「ストレスは有害だ」というマインドセットを持っている人に起こることで、「ストレスは役に立つもの」であることを学んだ人は、心拍数は上がるものの血管は弛緩したまま、つまり心臓病につながらない状態だったとのこと。

不思議ですが、マインドセットが体の反応に影響を与えるということなのですね。

ちなみに、ストレスを感じた時の心や体の反応を見る際には、「観察」という言葉を意識をすると、「科学者の目」になって、少し冷静に見られるようになります。また、もし、強めのストレスを感じているときは、やさしく見守るように、もしくは少し落ち着いてからこの観察を行うとよいでしょう。

3. ストレスは自分が大切にしている価値観への反応であることを認識しながら、ストレスを受け入れ、じっくりと味わう。

ストレスは自分にとって大切なものが脅かされた時に生じるものなので、ストレスに向き合ってみると、自分の価値観を確認することができます。

ストレスを感じたら、自分の大切にしたいこと、したかったことを確認し、それを大切に胸にいだきながら、ストレスを受け入れてじっくり味わいます。悲しかったら悲しみにひたりきって思い切り泣く、イライラや不安など嫌な気持ちの要素を書き出す、もうひとりの自分にインタビューしてもらう、人に話を聴いてもらう、絶望感を感じたらとことん絶望的な小説を読んだり音楽を聞いたりする、など、その状態をそのまま味わいつくします。

失恋したら思い切り泣いてすっきりして、次の恋に向かう、といった話もありますが、これは理にかなっていることなのですね。

味わい尽くして納得すると、人は自然と次に進みたくなるという性質があるようです。

4. ストレスを避けたり減らしたりしようとするのではなく、ストレスがもたらすであろうことにフォーカスする。

あなたの価値感や目標にストレスを役立てるにはどうするのかを考えます。

ストレスは自分が大切にしている価値観への反応です。感じたストレスと自分の価値観との関連性を書き出してみたり、「この出来事は自分にとってどんな意味があるだろうか?」「この出来事から学んだことは何だろう?」「この出来事から得た気づきは?」といった質問をしてみます。

5. 「ストレスはよいものにもなる」という新しいマインドセットを持って行動し、その気づきを人と共有する。

ストレスに対する新しいマインドセットについて、またそのマインドセットを持って行動してみて気がついたことを、家族や友人、職場の人などと話してみましょう。

そうすることであなた自身はもちろん、共有した人たちがストレスに強い人達になっていくでしょう。

お互いの経験がストレスに対する学びを深め、次の困難のときにもさらに学び合ったり助け合ったりできるようになるといいですね。

*著者ケリー・マクゴニガル氏のTEDスピーチ “How to make stress your friend”(ストレスと友達になる方法) もぜひご覧ください。


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